NHK『100分 de 名著』アドラー心理学の課題の分離とは?【2月17日分後編】

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こんにちは、マミです。

こちらでは、2016年2月17日に放送されたNHK『100分 de 名著』2月17日放送分【第3回】についてまとめています。

今回は後編です。

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課題の分離

後半は、またまた安土羅診療所のVTRに入ります。

今度は、一人の婦人がやってきました。

どうやら、先ほどの女学生のお母さんのようです。

国立目指して勉強させてきたのに、美大に行きたいと娘が言いだしたと言って怒っています。

美大に行って、挫折してからでは遅い。

そんな道を歩ませるなんてかわいそうだ!と、嘆くお母さん。

そんな姿を見て、安土羅先生は、『課題の分離』が出来ていない、と言いました。

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この『課題の分離』について、アドラーは、雨に例えて説いています。

私たちは、振っている雨を傘で防ぐことは出来ても、雨が降る事を止める事はできません。

他者の感情も雨と同じで、いくら力で抑え込もうとしても、それを変える事はできないのです。

つまり、他人の課題に無理に踏み込まず、課題の分離をすべきだ、と、アドラーは考えたのです。

娘の課題に土足で踏み込まず、信じて見守ってあげる事。

さもなくば、彼女は人生の選択に失敗したと思ったとき、それをきっとお母さんのせいにするでしょう。

自分の人生の責任は、自分で取るしかないのです

他人の課題を切り捨てる

課題の分離。確かに冷たくも聞こえますね。

「一言でいうと、他人の課題を切り捨てよ、という事です。」と岸見先生はおっしゃいました。

ここでいう課題とは、どういう事なのでしょうか?

誰の課題かを考えるときは、『あることの最終的な結末が誰にふりかかるか』、ようするに、その事の結末で誰が困るのかという事を考えるそうです。

今の例の場合は、女学生が自分の将来を決めるんだから、その結末は彼女自身に降りかかります。

お母さんが困るわけではないのです。

このお母さんは、子供の人生が上手くいくことだけを考えています。

なんとか子供に良い人生を歩んでほしいと親は思いますよね。

けれど、それは親の課題なんです。

子供にしてみれば、親の課題を解決しなければならない義務はありません

あらゆる対人関係のトラブルは『人の課題に土足で踏み込むこと、踏み込まれること』で起こっていると言っても過言ではないそうです。

親と娘がもっとその課題について、どこからは侵入して欲しくないのかちゃんと話し合うこと。

その為には、それが出来る関係を築かなければならないのです。

その出発点として、まずは相手の課題に土足で踏み込むことをやめる事から始めましょう。

涼しい親子関係の築き方

なんだかとても冷たく聞こえるんですが…、と武内アナウンサーが問います。

それに対して岸見先生は、冷たいのではなく『涼しい』親子関係を築くこと、とおっしゃいました。

ここで大事なのは、『課題の分離は対人関係の最終的な目標ではない』という事です。

『全部切ってしまうんだ』と思い、親が子供に対して一切関心を持たなくなることとは違います。

岸見先生は、カウンセリングに来られた人に何を言うかと言うと、「これは誰の課題でしょうか?」と聞くそうです。

子供が勉強しません、学校に行けません。

それは最終的には子供が困るわけだし、子供が責任を取らなくてはいけないですよね。

ならばこれは子供の課題であって、親の課題ではないのです。

親の課題でないのであれば、お母さんが悩む必要はないんです

これでカウンセリングが終わるといっても良いくらいなんだそうです。

もつれてしまった課題の整理が大切なんですね。

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『他人の課題に踏み込まない』

このアドラーの考え方は劇薬です。

でも薬にも毒にもならないと意味がないのだそうです。

この薬があるという事は知っておいた方がいいですね、と伊集院さんがまとめていました。

人間は自分の運命の主人公

将来のことは、私の課題であって親の課題ではありません。

もし親の期待に応えて喜ばせたとして、それでは他人の人生を生きていることになるのです

自分の人生を生きること。

それは、幸せになる勇気でもあるんじゃないのかな?と、安土羅先生は説いていました。

『人間は自分の運命の主人公である』byアドラー

幸せになるにも勇気がいる

対人関係の中に入っていけば、摩擦は避けられません。

人から嫌われるかもしれないし、裏切られるかもしれない。

しかし一方で、生きる喜びも幸せも、対人関係の中からしか得る事は出来ないのです。

アドラーは課題は分離しろとは言っていますが、他人との関係を切りなさいとは言っていません。

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ここで岸見先生が、過去の事について語られていました。

岸見先生もお父さんとの関係が良くなくて、小学校3年生くらいのときにお父さんを怒らせて、グーで殴られたことがあるそうです。

そのことをずっといつまでも忘れられずに、大人になるまで何度も人にも話していたそうです。

でもあるとき気がつきました。

「殴られたから関係が悪いんじゃない。

父との関係を良くしないでおこうという目的があって、殴られたことを思い出しているのだ。」と。

アドラーに出会ってはじめて、『対人関係のカードは自分が握っている』という事を教えられたのです。

相手は関係ありません。

自分が関係を良くしようと思ったら、その関係は良くなるんだという事です。

そんな事があって、「今これからの父との関係を考えるしかないじゃないか。」と思ったときに、父との関係は劇的に良くなったそうです。

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人は変えられません、でも自分は変えられます。

そのことがきっかけになって相手も変わるかもしれないし、変わらないかもしれないけれど、それは相手の課題なのです。

そういう意味で、他者を支配したり操作はできないというのが、アドラー心理学の大前提にあります。

子育てや介護で悩んでどうにもならないと思っている人は、一度しがらみを抜いて課題を分離しながら、『どうすると今私は楽になるのか』だけを冷静に考えてみましょう。

課題の分離が身についたときに、私たちの悩みはまたひとつ楽になるのかもしれません。

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今回で3回の放送が終わりました。

テキストを読んでいても、今回の内容の結論は、第4回にもつながるところが多そうです。

予告を見ていても、来週の放送でいろんな事に結論が出そうで、今から楽しみです。

また、今回の内容から感じたことを以下の記事にまとめています。

よければあわせてご覧ください。

 icon-forward 広場恐怖症は甘やかしが原因なのか。嫌われる勇気や100分de名著を見て戸惑うあなたへの私の考察

↓次の回のまとめはこちら

NHK『100分 de 名著』アドラー心理学の共同体感覚について【2月24日分前編】

2016.02.25
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テキストの紹介

今回の放送で使われているテキストは、こちらです。

テレビでは語られていない内容も詳しく書かれてあり、この1冊でアドラー心理学についてかなり深く知ることが出来ます。

また、今回の番組のテーマである本はこちらです。

また、その他の回のまとめ記事、アドラー心理学に関する記事は、こちらをご覧ください。

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