広場恐怖症は甘やかしが原因なのか?パニック障害を患う私が思う、アドラー心理学へ戸惑う方へのアドバイス

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こんにちは、マミです。

先日2016年2月17日にNHK『100分 de 名著』にて、アドラー心理学についての放送がありました。

NHK『100分 de 名著』アドラー心理学による、他人との関わり方と承認欲求【2月17日分前編】

2016.02.18

この放送の中で、次のような内容があり、賛否両論の反響を呼んでいるようです。

「広場恐怖症は、親の甘やかしが原因である。」

この考え方は、100分 de 名著だけでなく、アドラー心理学を学ぶ上でよく取り上げられる考え方のようです。

現在広場恐怖症をはじめとする精神疾患で悩んでいる方や、それを見守る親御さんにとっては、かなりきつい内容だったのではないでしょうか。

広場恐怖症は、パニック障害をはじめとする不安障害の症状のうちのひとつです。

パニック障害を患っている私なりに、今回の広場恐怖症の取り上げ方について考えてみたいと思います。

番組での広場恐怖症に対する解説

『100分 de 名著』の番組内では、下のように解説されていました。

相手役の他者を自分のだと感じる人の多くは、『自分が世界の中心にいる』という意識を持っています。

典型的なケースが、広場恐怖症

家にひきこもって外に出られない、神経症の一種です。

広場恐怖症の人は、みんなから見られることを恐れているように思います。

けれど実はその逆で、『みんなに注目されて世界の中心にいたい』そう思っているのです。

そんな人の多くが、幼い頃に甘やかされて育った経験を持っています。

幼い頃すべてのものを与えられて育つと、やがて、他者から与えられることを当然だと思い、『他者が自分に何をしてくれるか』にしか関心を示さない大人に成長してしまいます。

そして、ひとたびそうはいかない現実に直面すると、不機嫌になったり、攻撃的になったりしてしまうのです。

広場恐怖症の人は、実はみんなに100%注目されたいのです。

でもうまくいかないから、世界の方を切り取っていくのです。

上の引用は、私が番組を見てまとめたものです。

多少ニュアンスが異なっていましたら申し訳ありません。

広場恐怖症は大勢に注目されるのを恐れているのではない、誰からも注目されない事を恐れている。

そういった衝撃的な切り口で、番組内では取り上げられていました。

私の経験談と、番組を見ての解釈

私の経験談

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私の場合、高校時代からずっと、強迫観念の強いパニック障害を患っています。

そのパニック障害が発症したきっかけとして、大きく2つ、高校生のときのひきこもりの経験と、脳腫瘍の手術のショックがありました。

高校生のとき、進級をきっかけに緊張して話せない、手が震えるなどの症状があり、学校へ行けなくなる時期がありました。

もともと人づきあいが苦手でしたし、家庭内で親が厳しかった上に、ちょうど両親が不仲な時期で緊張が続いていたので、どこかでスイッチが切れてしまったのだと思います。

と言っても1ヶ月ほどでなんとか復活したのですが、無理をしておどけて教室の場に戻る事を続けていると、段々と赤面症の症状が出るようになりました。

授業中当てられると顔が真っ赤になってどもってしまいます。

「当てられたらどうしよう。」

授業中にそう思うと、呼吸が早くなったりとパニックに近い症状が出るようになりました。

一度それを乗り越えましたが、数年後、脳腫瘍による開頭手術が必要な状況を経験しました。

場所が脳という事もあって、また不安の芽がよみがえります。

「脳をいじったら、私は私でなくなるのではないのかしら。」

もし脳を開ける事で何かが変わって、私が私でなくなっても、そうなった私は自分が変わったことに気づけるのだろううか。

そんな事を悶々と考えていた事や、術後の後遺症が想像していたより辛かった事から、何かが起こる前にそれを予測して過度に恐怖を感じるようになってしまいました。

そのとき心療内科で『強迫観念』という言葉を教わりました。

恥ずかしながら医療ドラマやサスペンスも、いまだに怖くてあまり見れません。

その後症状が進行して解離性障害と診断、入院した時期もありましたが、今は回復して、時々調子が悪くなるもなんとかうまく付き合っています。

番組を見ての、自分の症状への解釈

上の文章を読んで、皆さんはどう思われたでしょうか。

上の私の経験談は、過去に病気の原因を求めています。

緊張や手の震えから、ひきこもりや赤面症になった。

手術のショックで、強迫観念を伴うパニック障害になった。

今まで私はずっとそう思って過ごしてきました。

一時、スーザン・フォワードの『毒になる親』という本が流行し、厳しすぎる母に対して「私の母は毒親だったんだ、私もアダルトチルドレンなのでは?」と結論づけた時期もありました。

けれどそういう目線で母と対峙すると、私は母を責めてしまうのです。

その気持ちの中には、10代、20代の頃の自分の人生への後悔もさらに上乗せされています。

母は負けずと言い返してきますから、結局お互いが傷ついて、なにも良い方向へは変わりませんでした。

ならば決別すればいいじゃないか、と思われそうですが、そう簡単に離れられないのが親子です。

やはり私の中にはいつまでも、「母に愛されたい」という気持ちがあるようです。

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過去の原因に答えを探っている間、私は乗り越えたつもりでも、常に何かもやもやとしたものに心を掴まれていました。

ここで、アドラーが言うように、原因ではなく目的に目を向けてみます。

高校生の私は、ひきこもるという行動で何を達成したかったのでしょう。

これはもう、番組で広場恐怖症の場面で言われていた例と本当に同じだと思います。

緊張や手の震えが辛くてひきこもりになったのではなく、ひきこもりになることで新しいクラスでの対人関係を避けるという目的を達成していたのです。

家に居れば新しい対人関係に向き合わずに済みますし、さらには不仲だった親の注目を集める事が出来ます。

また、手術の時に関しても同じです。

これは第2回に放送された、『見かけの因果律』に当てはまると思います。

 icon-forward 【まとめ】NHK『100分 de 名著』人生の意味の心理学(アドラー)2月10日放送分【第2回】前編

手術と強迫観念に、本当は因果関係はありません。

けれど、もし強迫観念がなかったら、副作用をかかえてまた通常通りの生活に戻らなくてはなりません。

無意識のうちにそれを恐れて、パニックや強迫観念を作り出して、自分の行動範囲をセーブしていたのかもしれません。

「パニックの発作がなければ、私はもっとうまくやれる。」

アドラーが言うように、私はその可能性の中に生きたかったのだと思います。

甘やかしとはどんな状況か

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私の場合、こうなったきっかけに、『甘やかし』はあるのでしょうか。

よくよく考えてみると、我が家は母親は精神的には厳しかったのですが、物質的には甘やかされていたのだと思います。

姑である祖母の目が厳しかったこともあって、私に何か不自由させてはいけない、と、食事や衛生面など何もかも先回りして私の身の回りを整えてくれていました。

今こうして考えるとありがたいことだったのですが、幼い頃はそんな事よりも心と心でちゃんと私を見て欲しかったし、もっとのびのびと甘えたいと常に思っていたのです。

精神的には甘えられないけれど、物質的には甘やかされる。

そんな状況が、私の心の弱さにつながっているのでしょうか。

このように、甘やかしといってもただ単にわがまま放題放任されるだけではなく、それぞれの色んな状況があるのでは、と思います。

みなさんはどうですか?

大切なのは「これからどうするか」

広場恐怖症に向き合う方へ

結局、原因が甘えであっても、甘えでなくても、アドラーの考え方を活かすのであればこれから先に影響などないのです。

広場恐怖症の原因が甘えと言われてびっくりしてこのページにたどり着いた方には、どんな方がいるのでしょう。

例えば、現在広場恐怖症に悩んでいて、『100分 de 名著』の放送やアドラー心理学の本を見た周囲の人たちから、甘やかされた結果だと言われて傷ついた方。

広場恐怖症は、あなたの課題ですよね。

周囲の人には、甘やかされた結果だと言ってあなたの課題に踏み込む権利はありません。

あなたはあなたの課題に取り組んで、他の人を土足で踏み込ませない勇気を持てばいいのです。

また、お子さんが広場恐怖症でひきこもっていて、同じく『100分 de 名著』やアドラー心理学の本を見て「自分がいけなかったのか」と愕然としてしまったお母さん。

これも、広場恐怖症はお子さんの課題です。

お母さんは感情的になって踏み込まずに、遠回りでもお子さんと良好な関係を築いてそっとそばで勇気づけてあげられたらいいのではないでしょうか。

アドラー心理学の過激な表現方法

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『嫌われる勇気』にしろ、『100分 de 名著』にしろ、岸見一郎先生がそういう手段をとっているのか、それともアドラーがそういう手法をとっていたのかは学び始めたばかりの私にはまだわかりません。

けれど、かなり極端な表現で私たちをドキッとさせようとしているように感じます。

先日の放送で、岸見先生が『薬にも毒にもならないと意味がない』とおっしゃっていたのが答えではないでしょうか。

最近流行りの炎上商法ではありませんが、少し過激な表現を使うと、見る人、読む人の心を大きく揺さぶることが出来ます。

それをきっかけに賛否両論巻き起こる事でアドラー心理学が広まることにもつながるでしょう。

そして、それがきっかけで自分を見つめなおしたり、アドラー心理学について学ぶ機会を持つ人が一人でも増える事が大切なのではないでしょうか。

「広場恐怖症の原因は甘やかしである。」

その言葉だけに過剰に反応する必要はないように、私は思います。

100%アドラーの通りにしなければいけない訳ではない

また、心理学は宗教ではありません。

「アドラーがこう言っているから、絶対こうしなくてはいけない。」

そんなことはないのです。

学んだ知識の中で、自分に活かせる部分を活かしていく、そんな『いいとこどり』で構わないのです。

大切なのは、『アドラー心理学の解釈が正しいか』ではなくて、『それを活かして自分が豊かになれるか』ではないでしょうか。

私を含め、アドラーに出会った人が、ひとりでも多く、自分の人生を見つめなおすきっかけを持てればいいなと思います。

広場恐怖症の症状はひとつではない

広場恐怖症について、実は一般的に言われている以外の症状もあるのです。

パニック障害を患っている私自身も同じような悩みがあり、また解決法も書いてありますので、良ければ読んでみてください。

みなさんが一歩踏み出すための、何かの参考になれば嬉しいです。

検索で見つからない症状がある?!予期不安・広場恐怖症などに悩むあなたは必見です。

2016.03.10

アドラー心理学でパニック障害に向き合っています

このサイト『りんごとひつじ』は、パニック障害を大きなテーマとして運営しています。

私自身がパニック障害に向き合う中で、前向きな未来志向の考え方を出来るアドラー心理学を力を入れて勉強しています。

今回の記事でも取り上げたNHK『100分 de 名著』のまとめ記事もありますので、良ければあわせてご覧くださいね。

また、パニック障害全般に興味をお持ちの方は、トップページもぜひ読んでみてください。

きっとお役に立てる内容があるかと思います。

 icon-forward トップページを見る

克服したいと願う事そのものが、前に進むための大切な1歩なのだと思います。
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